アンケートを活用する

アンケートを活用する

ウェビナーを『開催して終わり』になっていませんか。
それでは、その潜在的な効果を十分に引き出せているとは言えません。
ウェビナーの効果を最大化し、参加者との関係性を深めるために不可欠なのが「アンケート」の活用です。

本記事では、ウェビナー後のアンケートを効果的に設計し、収集したデータを分析・活用することで、ウェビナーの成果を最大限に高める方法を具体的に解説します。

ウェビナーのアンケートを作る上で抑えるポイント

ウェビナー後のアンケートは、単なる参加者の声を集める手段ではありません。
多岐にわたる重要な役割を担っています。

効果測定と改善点の発見
参加者のニーズ把握
リード育成とナーチャリング
参加者とのエンゲージメント強化
など…

ウェビナーの効果を最大限に引き出すためには、アンケートの設計が非常に重要となります。
作成時には、以下のポイントを押さえましょう。

目的を明確にする

何を知りたいのか、アンケートを通じてどのような情報を得たいのかを具体的に定義します。
目的が曖昧なままでは、質問内容も焦点が定まらず、有益なデータを得られません。

例えば… ウェビナーの視聴率を上げたい
参加者が抱えている悩みを知りたい

質問内容を精査する

目的達成に必要な質問に絞り込み、簡潔で分かりやすい表現を心がけます。
多すぎる質問は回答者の負担になり、回答率の低下や質の低下を招きます。
専門用語は避け、誰にでも理解できる言葉を選びましょう。

質問形式を適切に選択する

質問の意図に合わせて、最適な形式を選択しましょう。

選択式 満足度や理解度など、段階的な評価を得たい場合(例:5段階評価)

複数選択式 複数の回答が考えられる場合(例:興味のあるテーマ)

自由記述式 参加者の具体的な意見や感想、要望を深く掘り下げたい場合。ただし、回答分析に手間がかかる点に注意が必要。

回答しやすい工夫

・回答にかかる時間の目安を明記する(例:「5分程度で回答できます」)。
・必須回答と任意回答を明確にする。
・スマートフォンなど、様々なデバイスから回答しやすいように配慮する。

個人情報保護への配慮

個人情報を取得する場合は、その目的と利用方法を明示し、プライバシーポリシーへの同意を得るようにしましょう。

具体的な活用方法

ウェビナーでアンケートを効果的に活用するには、どのタイミングで、どのような質問をするかが重要です。
ここでは、アンケート実施時期ごとに、具体的な活用場面をいくつかご紹介します。

1. ウェビナー事前アンケート(参加者の期待感を高め、内容を最適化)

ウェビナー開催前にアンケートを実施することで、参加者の属性、興味関心、事前に知りたいことなどを把握できます。

コンテンツの調整 事前アンケートの結果を踏まえ、参加者のニーズに合うようなコンテンツに重点を置いたり、事例を追加したりする。

参加者同士の交流 参加者の業種や興味関心に基づいて、ウェビナー中に交流の機会を設ける(グループワーク、質疑応答など)。

FAQの準備 事前によく寄せられる質問を把握し、ウェビナー内で回答することで、参加者の疑問解消に繋げる。

参加者の期待値調整 ウェビナーで扱わない内容も事前に伝えることで、ミスマッチを防ぎ、満足度低下のリスクを軽減する。

効果的な質問項目の例 ・あなたの役職、業種を教えてください。
・今回のウェビナーで最も期待していることは何ですか?(複数選択可)
・現在抱えている課題や興味のあるテーマは何ですか?(自由記述)
・事前に知っておきたいことはありますか?(自由記述)
・過去に弊社のウェビナーに参加したことはありますか?

2. ウェビナー事後アンケート:(効果測定、改善、リード育成)

ウェビナー終了直後に行うアンケートは、参加者の率直な意見や感想を収集する絶好の機会です。

効果測定 参加者の満足度、理解度、今後の行動意欲などを測り、ウェビナーの成果を評価する。

コンテンツ改善 具体的な意見や改善要望を分析し、次回のウェビナー企画に活かす。

講師の評価 講師の説明の分かりやすさ、熱意などを評価してもらい、講師のスキルアップに繋げる。

フォローアップ 回答内容に応じて、関連資料の送付、個別相談の提案など、適切なフォローアップを行う。

リードの選定 参加者の検討状況や課題感を把握し、有望なリードを特定する。

推薦度の測定 NPSなどの指標を用いて、参加者のロイヤリティを測る。

効果的な質問項目の例 ・本日のウェビナー全体について、どの程度満足しましたか?(5段階評価など)
・特に参考になった点や、印象に残った内容はありますか?(自由記述)
・内容の理解度はどの程度でしたか?(5段階評価など)
・本日の内容について、今後さらに詳しく知りたいテーマはありますか?(複数選択可、自由記述)
・今回のウェビナーに参加して、あなたの業務や課題解決に役立ちそうだと感じましたか?(はい・いいえ)
・もしよろしければ、今回のウェビナーで解決できなかった疑問点や不明な点を教えてください。(自由記述)
・今後、弊社からどのような情報提供があれば嬉しいですか?(複数選択可、自由記述)
・弊社の製品・サービスについて、ご興味はありますか?(はい・いいえ・検討中)
・今回のウェビナーを、同僚や知人に勧めたいと思いますか?(0〜10の11段階評価)
・本日のウェビナーについて、ご自由なご意見・ご感想をお願いします。(自由記述)

3. ウェビナー後日アンケート(行動変容と長期的な効果測定)

ウェビナーから数日〜数週間後にアンケートを実施することで、参加者の行動変容や長期的な効果を測ることができます。

行動の変化 ウェビナーで得た知識や情報を、実際に業務に活用しているかを確認する。

成果の確認 ウェビナーの内容が、参加者の課題解決や目標達成に貢献しているかを確認する。

フォローアップの評価 実施したフォローアップ(資料送付、個別相談など)の効果を測定する。

潜在ニーズの掘り起こし 時間経過によって顕在化した新たなニーズや課題を把握する。

効果的な質問項目の例 ・ウェビナーで学んだ内容を、実際に業務で活用していますか?(はい・いいえ)
・どのように活用していますか?(自由記述)
・ウェビナーの内容が、あなたの課題解決に役立っていますか?(はい・いいえ・どちらとも言えない)
・もし「はい」の場合、具体的にどのような点で役立っていますか?(自由記述)
・ウェビナー後のフォローアップ(資料送付、個別相談など)は役立ちましたか?(はい・いいえ)
・今後、どのようなサポートがあればさらに役立ちますか?(自由記述)

効果的なアンケート項目のポイント

効果的なアンケート項目を作成するためには、以下のポイントを意識しましょう。

具体的であること 抽象的な質問ではなく、具体的な行動や意見を尋ねるようにする。

測定可能であること 定量的に分析できる選択肢や評価スケールを用いる。

偏りのない表現 回答を誘導するような表現は避ける。

回答しやすい形式 選択肢は網羅的に、自由記述は回答の負担にならないように配慮する。

個人情報への配慮 取得する個人情報の目的を明確にし、同意を得る。

回答しやすい質問数 回答者にとって負担のならない質問数にする。多くても7〜8個が最適。

収集したデータの分析と活用

アンケートを実施して終わりではありません。
収集したデータを分析し、具体的なアクションに繋げることこそが重要です。

1.集計と可視化

WebinarBaseでは、回答データを集計し、グラフや表などを用いて分かりやすく可視化しています。
回答の傾向や分布を把握しやすくなります。

2.回答内容の分析

選択式の回答結果から、満足度や理解度の平均値、割合などを確認します。
また、自由記述式の回答は、キーワードや頻出する意見を抽出して分析します。
ポジティブな意見だけでなく、ネガティブな意見や改善要望にも目を向けましょう。

3.セグメント分析

参加者の属性情報(役職、業種など)と回答内容を紐付けて分析することで、より深い洞察を得ることができます。
特定の属性を持つ参加者のニーズや課題を把握することで、クライアントへよりパーソナライズされたアプローチが可能になります。

4.具体的なアクションプランの策定

分析結果に基づき、ウェビナーの改善点や今後の施策を具体的に落とし込みます。
例えば、「特定のテーマの理解度が低い」という結果であれば、関連資料の提供やフォローアップセミナーの開催を検討します。
「自由記述で多かった意見」は、今後のコンテンツ企画やサービス改善の貴重なヒントになります。

5.結果の共有とフィードバック

分析結果の一部を参加者に共有することで、透明性を高め、信頼関係を構築できます。
改善策を実行した場合は、その結果を参加者にフィードバックすることも有効です。

アンケート以外にも活用できるデータ

ウェビナーの効果測定や改善に役立つのは、アンケートの回答データだけではありません。
以下のようなデータも積極的に活用しましょう。

参加登録データ 参加者の属性情報(役職、業種など)は、セグメント分析に活用できます。

視聴データ どのコンテンツが長く視聴されたか、離脱ポイントはどこかなどを分析することで、コンテンツの改善に繋げられます。

チャットやQ&Aのログ 参加者の疑問や関心事を把握する貴重な情報源となります。

これらのデータをアンケート結果と組み合わせることで、より多角的な分析が可能になり、ウェビナーの効果を最大限に高めることができます。

アンケートはウェビナーの効果を促進する最適な手段

ウェビナーのアンケートは、開催前、開催直後、そして後日と、目的に合わせて実施することで、多角的な情報を収集し、より深い分析と効果的な活用が可能になります。
それぞれの目的に合わせた質問設計と、収集したデータの丁寧な分析を通じて、ウェビナーの効果を最大化し、参加者との良好な関係を構築していきましょう。


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