適切な配信方法を選択する
昨今のマーケティング活動において、セミナーや製品紹介などの「情報の伝え方」はますます多様化しています。
中でも「配信方法の選定」は、ターゲットへのリーチやリード獲得の効率を左右する重要なポイントです。
WebinarBaseでは、ライブ配信、オートウェビナー配信、オンデマンド配信、オフライン開催、の4種類から配信方法を提供しています。それぞれの特長とマーケティング活用法を解説します。
4つの配信方法の特徴とポイント
ライブ配信
リアルタイムで情報を届ける「ライブ配信」は、セミナーやイベントの王道スタイル。
チャット機能やQ&Aによって、視聴者と双方向のコミュニケーションが取れる点が強みです。
マーケ活用のポイント
・対談形式
・リアルタイムの質疑応答を活かしたリード育成
ライブ配信は「今この瞬間しか見られない」という希少性が訴求力となり、参加率を高めやすいです。
一方で、視聴者の都合に依存するため、参加率が読みづらいのが課題。事前のリマインド施策やアーカイブの活用も重要です。
また、配信時間帯も考慮すべき点です。特に多忙な登壇者の場合、スケジュール調整が難しいため、しっかりと時間を確保して実施しましょう。
オートウェビナー配信
あらかじめ収録した動画を、あたかも“ライブ配信しているように”見せるスタイル。
決まった時間に配信を開始し、チャットでのリアルタイム対応は行えるのが特長です。
マーケ活用のポイント
・質を重視したコンテンツ
・登壇者のスケジュール調整が難しい場合
・複数回に渡り、同じ内容を配信したいとき(例:週1回開催)
オートウェビナー配信は「コンテンツの安定性」と「ライブ感の演出」の両立ができ、視聴者の満足度を保ちつつ、運用コストを下げることができます。
マーケターにとっては、リード獲得を効率よく行える強力な武器となります。
オンデマンド配信
視聴者が自分のタイミングでコンテンツを視聴できるオンデマンド配信は、時間に縛られない自由度が魅力。
ライブ配信やオートウェビナー配信のアーカイブとしても活用されます。
マーケ活用のポイント
・ホワイトペーパー代わりの教育コンテンツ
・リードナーチャリング施策
・内容を振り返りたいとき
オンデマンド配信は、興味関心度の高いユーザーが「自発的に」視聴するため、質の高いリード獲得につながる可能性があります。
しかし、「いつでも視聴できる」という利便性の高さが、裏を返せば視聴行動を後回しにさせ、結果として視聴数が伸び悩む要因となることもあります。
そのため、視聴者の能動的なアクションを促すための工夫が不可欠です。
オフライン開催
会場や会議室に直接参加者を招く「オフライン開催」は、オンライン配信とは異なり、参加者と直接対面できる点が大きな魅力です。
マーケ活用のポイント
・一体感や場の空気を作りたいとき
・商品またはサービスをより魅力的に伝えたいとき
・地方セミナーやクローズドなイベント
リアルの接点を重視したマーケティングにおいては、オフライン開催も依然として重要です。
特にハードウェア系の製品やBtoB商材では、物理的な資料+動画での訴求が効果的です。
オンライン配信と比較して参加へのハードルが高い分、参加者の熱量は全く異なります。
また、講師としての権威性を高め、より臨場感のある情報提供が可能です。
さらに、セミナー後そのまま面談に繋げたり、その場で商談に進展したりする可能性も期待できます。
配信方法を選ぶ前に考えるべき3つの視点
配信方法を選ぶ際には、以下の観点から考えると効果的です。
目的 認知拡大?リード獲得?商談化? 対象 忙しい意思決定者?情報収集フェーズの担当者? 運用リソース ライブ対応やオフライン開催の余裕はあるか?自動化を重視したいか?
配信方法にはそれぞれ特長があり、単独で使うよりも「組み合わせる」ことで相乗効果が生まれます。
例えば、ライブ配信で集客した後にオンデマンドでアーカイブを提供することで、幅広い層へ情報を届けることが可能です。
効果を最大化するには動画活用が欠かせない
それぞれメリットデメリットもあります。
ですが、忙しい主催者にとって、人的リソースをかけずに成果を出せる施策ほどありがたいものはありません。
そのためにも、動画を活用して、自動で回るマーケティングエンジンを構築しましょう。
一度制作したコンテンツは、人的コストをかけることなく、自動的に、誰にでも、そして何度でも成果を出し続ける「自動リードジェネレーション装置」へと進化します。
まずは「オートウェビナー配信」と「オンデマンド配信」の違いと強みをおさらい
| 配信形式 | 特徴 | 向いている用途 |
| オートウェビナー配信 | 録画動画を決まった日時にライブ風で配信。チャット対応はリアルタイム可能。 | セミナー型施策、個別相談導線への誘導、ライブ感による緊張感演出 |
| オンデマンド配信 | 録画動画をユーザーが好きなタイミングで視聴できる形式。 | 情報提供、ナーチャリング、広告ランディング先、営業フォロー資料として |
どちらも「自動で動かせて、属人化しにくい」という点が共通の魅力です。
どう活用する?マーケティング施策別・具体的な活用パターン
①【リード獲得】広告×オンデマンド配信で入口を作る
資料請求のハードルが高いと感じる潜在顧客に対し、手軽な動画コンテンツで接点を創出します。
広告や自社サイトに「1分で分かる動画」や「製品概要オンデマンド」を設置し、資料請求よりも低ハードルな接点を用意してみましょう。
活用例
・Web広告(自社サイト) → オンデマンドセミナー申込 → 視聴完了 をトリガーに、製品のメリットや活用方法などを段階的に紹介するステップメールを配信。
・Web広告や自社サイトに「1分で分かる!〇〇の基本」といった短尺動画を設置。
・製品概要や導入事例をまとめた「商品まるわかりオンデマンド」への導線を設置。
【ポイント】
短い動画で興味関心を引きつけ、次のアクション(オンデマンド視聴、資料請求など)へスムーズに誘導する設計が重要です。
②【ナーチャリング】ステップ型ウェビナーでリードを育成
初回接触したばかりのリードに対し、段階的な動画コンテンツで理解を深め、購買意欲を高めましょう。
オートウェビナー配信→オンデマンド配信→事例紹介など、段階に合わせて内容を設計することで、顧客の育成につながります。
活用例
ステップ1:業界の課題紹介(オートウェビナー配信/毎週〇曜日開催):ターゲット顧客が抱える課題を明確にし、共感を促す
ステップ2:解決策としての製品説明(オンデマンド配信):課題解決に繋がる自社製品・サービスの具体的な機能やメリット紹介
ステップ3:顧客事例とROI紹介(オートウェビナー配信 or 個別営業への誘導):導入企業の成功事例や具体的な効果を示すことで、信頼性を高め、商談へ繋げる。
【ポイント】
各ステップの視聴データを分析し、興味関心の高いリードを抽出し、次のアクション(個別相談、資料送付など)に繋げます。
③【リード再活性化】過去接点リストへオンデマンド動画を案内
「最近動きがない」「スコアが下がった」リードに対して、オンデマンド型の事例動画を案内しましょう。
視聴ログがあれば、再度営業アプローチのきっかけになります。
活用例
・過去のセミナー参加者や資料請求者リストに対し、「【最新事例】〇〇社が△△で成果!成功の裏側を動画で公開中」といった共感を呼ぶテーマでオンデマンド動画を案内。
・視聴ログを元に、再度営業担当からフォローアップを実施。
【ポイント】
「●●社の成功事例を動画で公開中」など、共感できるテーマを打ち出し、今あるリストから引き上げましょう。
④【営業支援】動画を“営業資料”として活用
営業担当が提案前後に送る動画として、オートウェビナー配信 or オンデマンド配信をセット。
特に導入ステップ・サポート体制などの「聞かれるけど口頭で説明しにくい内容」は動画で補完できます。
活用例
商談後(検討中フェーズ): 「〇〇の導入ステップを3分で解説」「充実のサポート体制について」といったオンデマンド動画のリンクを送付し、顧客の疑問解消をサポート。
社内決裁向け:製品導入のメリットをまとめた「5分で分かる!〇〇導入のメリット」動画を活用してもらう。
【ポイント】
口頭では説明しにくい内容や、顧客が不安に感じるであろう情報を動画で分かりやすく伝えることが重要です。
⑤【展示会・リアルイベント連携】参加フォロー施策として動画提供
展示会などで獲得した名刺リストに、後日オンデマンドセミナーを案内するだけでも反応率は上がります。
活用例 展示会後メール:「当日ご紹介できなかった●●の詳細を動画でご覧いただけます」
⑥【動画再活用化】前回配信した動画をタイトルや訴求を変えて配信
過去に制作・配信した動画コンテンツを、ターゲットや訴求に合わせて再編集・再利用することで、コンテンツ資産の価値を最大限に引き出します。
活用例
反応の悪かった動画も、課題提起の切り口や解決策の訴求ポイントを見直し、再編集して配信。
過去に高いエンゲージメントを獲得した動画のタイトルやサムネイル、ランディングページのデザインを変更し、新たなターゲット層に配信。
【ポイント】
過去のデータ分析に基づき、効果的な改善策を実行することが重要です。
成功の鍵は仕組み化
オートウェビナー配信もオンデマンド配信も、コンテンツを「仕組み」に落とし込むことが成功のカギです。
最初の1本を作るのが大変に思えるかもしれませんが、それが24時間働く“営業代行動画”になるとしたらどうでしょうか。
まずは、よくある問い合わせや定番プレゼン資料を元に5~10分程度の動画を作ってみて、
オートウェビナー配信 or オンデマンド配信に載せるところから始めてみましょう。
「寝ている間にリードが育つ」仕組みを作りましょう!